2005年09月18日

死を恐れるということは、知恵がないのにあると思っている人間だ

何故なら死は誰も知らないからだ。
( BY ソクラテス)

死というものはいったいなんでしょう? 
ソクラテスは「生は死の総体で、死は生の総体である」と言っています。
つまり、生と死は同質のものだということです。

だから、死を恐れることは生をも恐れる行為に相当し、自殺志願者は最も死を恐れ死に至るのです。
矛盾したことのように聞こえますが、死を恐れるといざという時の決断に迷い、逆にそれを招いてしまうのです。


日本には恐怖を克服する言葉として、「武士道とは死ぬことと見つけたり」とあります。
武士や忍者などの処世術として「死人(しびと)」になるという念死法があり、自我の消滅を毎朝晩念じ、「今日一日の命・もう自分は死んでしまった存在だ」と思い込むと、恐れが消え冷静沈着で豪胆な判断が下せるようになるそうです。


「死ぬ気でやれば何でもできる」とは少しニュアンスが変わってしまいますが、「自我の消滅」は仏教で言う「無の境地」と通じ、その状態から生み出す叡智は無限だといいます。
いつ死んでも悔いのないよう今という瞬間を大切にして生きることが、誰も知らない「死」の恐怖を克服する方法のようです。


【関連書籍】
ソクラテスよ、哲学は悪妻に訊け
(あたしはクサンチッペ、ソクラテスの女房さ。男たちは愚にもつかない議論ばっかりしてるけど、あたしはね、理屈こねる人間が大嫌い、目に見えて手に取れるものしか信じない―。希代の「悪妻」と「大哲人」の大激論。不倫ブーム、臨死体験、大地震、反戦映画、マルチメディア等々、あらゆる話題を肴に「史上最強の夫婦」が火花を散らす。愉快で辛辣な哲学対話集。)



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