2005年10月10日

人間は考える“葦(あし)”である

(BY パスカル「瞑想録(パンセ)」)

「人間は、自然の中で最も弱い一本の葦にすぎない。
しかし、それは考える葦である。
これを押し潰すのには宇宙全体が武装する必要はない。
一つの毒気、一つの水滴も、彼を殺すに十分である。
 しかし、宇宙が彼を押し潰すときも、人間は彼を殺すものよりも高貴であろう。
なぜならば、人間は自分が死ぬこと、宇宙が力において自分に勝ることを知っているからだ。
宇宙はそれを知らない。だから我々の尊厳は考えることにある。」

一番“強い者”ということは“自分の弱さを知っている者”のことを指します。
人はそれを考え知ることこそが独立自存の道だ…というのが私の解釈です。

“自己”というものを確立させるためには、まず自分の“弱さ”を知らなければなりません。
臆病で卑屈で状況に流されやすい自分を知っているからこそ何者にも頼らない自己を形成することが出来ます。

“弱さ”を知ることで前に進めなくなるという意見もあると思いますが、自分の弱さを知らずまた考えず強がりばかりだと“実”がなく「一つの毒気、一つの水滴」つまり、ちょっとした誘惑や逆境に潰されてしまいます。

ライオンはどれだけ強くとも食べるものがなければ死ぬことを知っています。
だから子ウサギ一羽捕らえるにも慎重に全力で臨みます。

人はいつ葦のように折れ倒れるかわからない弱い存在です。
その中で自力本願、頼らず智恵をふりしぼり自分の力で生きていくことが“強さ”のようです。

類:弱者の中で一番強い者は、自分の弱さを忘れない者だ  スウェーデンの諺



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