2007年07月27日

未来に恐怖するのは、まだ見えぬ自分が“今”に存在するからだ

過去を恥かしいと思うのは、自分が成長しているからです。後悔するのは、自分に何が必要なのか分かったからです。「後悔しない生き方」とは、現時点で精一杯に生きることで、過去になってからも普遍的に完璧だったというものじゃないはず。

未来の自分を知りたいと思う、できるだけ成功している自分がそこにいることを望みながら。
「道」とは、そこを誰かが歩いたから道になる。 逆に誰も歩かなければそこに道はできない。
だから、誰も歩いたことのない所は“未知”というらしい。 そして「未知」とは、つまり“恐怖”という名の“希望”になる。

死ぬことも未知だ、そして生きることにも未知だ。 誰でもない、自分の歩いたところにしか道はできない。望んだ未来とは全く反対のものがあるかもしれないし、今自分が何を望んでいるかもわからない。

未来の自分はもうすでに決定された形でどこかに隠れている…それが恐い。でも、人を前に突き進める原動力となるものは、何かを信じる…という前に、何かを“信じよう”とする心です。自分を信じようとするから行動して“自信”が付く。 見えない未来を信じてから行動…とはなりにくい。

僕は流行りのスピリチュアルとか癒しとかは信じませんが、同時にそういう世界があってもいいとも思う、快楽主義(※)的に。
胡散臭い霊能者や宗教家には辟易しますが、先祖を大切にするとか魂を磨くとかは理に叶っていると思うし、感謝する気持ちや努力する気持ちがなければ人は真に生きられないとも思う。
ただし、その世界にどっぷりと浸かって自分で考えることを停止してしまうと、現時点の自分を確認していくことができなくなるし、他者への寛容さがなくなり現実感を失ってしまいます。

外に幸せを求めたりうまくいっているかどうかの前に考えるべきことは、「未来に対する恐怖」が、いかに自分が生きるべきか、今をいかに大切にし他者への愛を持つかを明確にします。 
そして、現在の生き方が未来を象る。 

何もはじまっていないうちは、何も恐くない。 未来が今すでに始まっているから恐いのです。
だから、“今”という「自分に与えられた条件」の中で頑張るからこそ、その“上”のものが現れてくるのです。


参: 一番の問題は、何も問題がないということだ
誰も知らない世界へ向かっていく勇気を“ミライ”って言うらしい
未来にあるものは、今すでに持っているものだ
失くしたものを探す心と、新しいものを見つける心は似ている
この先を照らすのは、まだ咲かぬ見果てぬ夢 はるか後ろを照らすのはあどけない夢 中島みゆき


※ エピクロスの「快楽主義」
快楽を選択し苦痛を避けるのが人間本来の自然の性向。だから、自然の命じるままに生きれば心身ともに平安が訪れるという考え方。ただし人間は快楽に“溺れる”という性向もあり、その快楽が苦痛となる場合があるため、理性(フローネシス)によって快楽を選び取る必要がある。それは快楽となる金銭・名誉・性欲などを追い求めつつその“奴隷”となることを拒否することである。 

王様が自分を導き決定してくれるのなら…と自分の未来と安全を保障してもらうかわりに、自由を放棄する。 その王様は様々な人々の苦悩を背負い決断力を求められるかわりに、地位・権力・財産を物理的・精神的両方を獲得する…王朝時代のようなことが現在M&Aや宗教団体などで起こっている気がします。 
それが良いか悪いかはわかりませんが、僕にとっての快楽の在り方は少なくとも“奴隷”になることではないと思います。




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この記事へのコメント
いつもblogを拝見させてもらっています。23歳学生(男)です。

未知とは恐怖という名の希望になる、

大学の体育会に所属してスポーツの世界にいるからかもしれませんが、
チャンピオンに君臨する人たちには決まって自分への冷酷なまでの客観視と同時に、心の弱さを持っているようにい思えます。弱さへの謙虚な目というか、弱い自分を受け入れているというか。
それでいて他者にとても優しい。

どうしてそうなんだろうといつも不思議に思っていたのですが、少しヒントになった気がします。未来への恐怖心が今の自分を奮い立たせてくれる、そのことを自然と理解して普段から実行しているからなのかもしれませんね。

いつもためになるお言葉、ありがとうございます。
これからも楽しみにしています。
Posted by unagi515 at 2007年08月04日 11:00
こんにちは、unagi515さん。
こちらこそ、ためになるコメントありがとうございます。
僕はスポーツの世界のことは詳しくはありませんが、どの世界でも同じなのかもしれませんね。
僕はまだおびえているだけで前に進む勇気がありません。
理屈でなく、自然に理解して実行していけたら素敵ですね。
Posted by ayanpa at 2007年08月05日 19:57
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