2006年02月16日

説得は人を遠ざけ、納得は人を近付ける

私は子供に物事の道理を教えるときに、納得させず、ただただ説得に終始してしまいがちです。
「こんなことしちゃダメじゃないか!」
「これはこういうものだからこうしなさい!」
「それをしなかったらおやつはあげない!」
などと、子供に何故それが悪いことであるのかを考えさせず、また脅しともとれる交換条件で“自分の言う事を聞かせる”ことになってしまいます。

それで子供は納得するはずがありません。何故遊んではダメなのか?何故欲しいものが手に入らないのか?何故それが間違っているのか?何故?…
きっと親に対して“卑怯”だと思うのでしょう。(私も幼少の頃おもちゃ売り場の前でよく思っていました…)

どれだけ自分の理論が正しいとしても、ただ単に押し付けになってはいけないと思うのです。もちろん、親(特に父親)は恐い存在であって、保護者として子供の言動をマネジメントする義務と責任がありますので、何も教えず、好き勝手に何でもさせることが良いと勘違いしてもいけません。時には強制力を持って対処することも必要です。痛みをもって教える事もあるでしょう。

しかし、忘れてはならないことは、相手を“納得”させる努力をすることだと思います。人は自我を持っていますので、それなりに自負というか自己判断があるはずです。それに対して、権力や、否定や説得といったディベート術で相手を理屈で屈服させたとしても、心情では決して納得することがありません。

それよりも「これはこうじゃないかな?」「これについてどう思う?」などと質問して、相手に考える時間を与えてあげた方が良いと思います。そしてそれでも意見が合わない場合に「じゃあ、一緒に考えよう」とあれこれ離合集散しながら、最後には共通の理解を探していけるのではないか?と思うのです。

つい、私は子供にしてもケンカ相手にしても、言葉や物の道理がわからないのだから、教えてやらないといけない…と自分の理屈で押し通そうとしてしまいます。その結果、「言っていることは理解できる。だけどそれは理屈であって現実では通用しない。」などと反発や誤解、屁理屈の応戦、泣き寝入り…と何も解決せず堂々廻りにしかならないのです。

そこでもし、相手に「なるほど、そうか!」と言わせることができたとしたら、お互いにとって共通の理解が得られてそれが信頼になるのではないでしょうか?



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この記事へのコメント
久しぶりに、てぃーだブログで見ごたえのある作品に出会えました。感謝します。
Posted by 通りすがりの者 at 2006年09月16日 20:39
うれしいコメントありがとうございます。
ご参考になれば幸いです。
Posted by ayanpa at 2006年09月16日 21:03
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