2006年12月04日

悪道歩めど非道はせず

他の人とちょっと違う人は、魅力的に見えます。
でも、他の人とだいぶ違う人は、変に見えます。
そして、もっと大きく違う人は・・・、犯罪になります。

つまり、常識を知らなければ“常識外”のことができず、“人間外”のことをしてしまうということです。
悪(ワル)とは、常識とか普通という平均値から“少しズレた”ことを言います。
その癖は欠点にも見えますが、そもそも、“癖”とはその人の“過剰な部分”であり、その人を特徴付ける“個性や魅力”そのものになるはずです。

平均値の人がそんな人を観て、珍獣と思うのか、それとも知的好奇心をくすぐられる魅力的な人と捉えるのかは、その人の立ち振る舞いや言葉の使い方や礼儀によるのですが、どちらにせよ、人の心を揺さぶる存在であることには変わり在りません。

「昔ヤンキーだった」とか「私、ちょっと変わっているの」とか、普通と違う自分を自慢する人は、
そんな部分(ワル=魅力的)をアピールしたいからかもしれません。
自分も大胆で自由な生き方ができたらいいなと、ワルを見ては憧れたり羨ましく思ったりして、
普段押さえ込んでいる“我”を代理満足させているのかもしれません。

普通とか常識とか平均とか、枠組みを作られて、これぞ道徳、これぞ人の生きる道だと誰かに
自分の生き方を指図されて、はいそうですねと素直に従いたくない。
だからといって、何かにただ反発したり対抗したり、非人間なことをすることが“ワル”になること
ではありません。今はネット時代、現実ではワルになれない人も、非現実な世界ではワルになれると“勘違い”している人もいます。

匿名性を活かして何の努力も、心の痛みも背負わないで、人を攻撃したり、上前をはねる
“卑怯な人”、“セコい人”とワルは違うのです。
だから、誰もが“本当のワル=魅力的な人”になれるとは限らないのです。逆に、ワルに
なろうと決意したとして、いいかげんなことをやろうとしても、大抵それができないものです。

私の定義するワルとは、自由気ままに自分を表現し、ハッタリも自信満々にかまして、
後で結果を出すことができる行動力、感受性豊かで直感力を備えた人のことです。 
そうなるためには、自分が傷付く結果になろうとも、自分なりの哲学を持ち、社会に真実を
求めたり、自分の夢を叶えるために今までの常識と闘っていく姿勢が必要なのです。
それがワルになるための条件であり、必要な才能だと思うのです。

それ故に頑固だったり、直情的であったりするので、誰もがそんな人になったら、
社会は収拾つかなくなってしまうので、それが人間としての理想だとは言いません。
しかし、自分の欲求を我慢し過ぎて、「え!あの人が!?」と言われるほどの常識人や
良い人がストレスを上手に発散・表現することができずに、無差別殺人などの事件を
引き起こす今の時代に必要な要素だと私は思うのです。

だから、一番恐いのは、常識や普通という“道徳”から絶対に外れない「良い子」です。
自分は良い人間で間違っていないと、自分に盲目的になってしまっている人だからです。
こうなってしまうと、自分だけが絶対正義でとても狭い世界で生き、他がズレればすぐ“キレ”ます。
他人を蔑む対象にしか見ずに、自分以外は“正統”と思いません。それゆえに非道となってしまうのです。それに比べ、ワルの人はその普通の人との“ズレ”をちゃんと認識しているため、他を許容する器が大きいのです。

大切なこととは、人を大切にする“人間臭さ”持つことです。また、奇麗事や見栄を張るだけの
偽善者になることではなく、自分がどう生きたいか、どうしたいかという自分を明確に持つことです。

逆境に立たされてどうしようもない時や修羅場で、笑うことのできる人間。そんな人を見ると、
私は無条件で、理屈や正論など全く関係ない、生き方そのものに尊敬できるのです。

私達の今知っている正義や道徳や愛や純粋さに100%正解のものなど、実は一つもなく、
昔ながらの慣例が常識だったりするのです。
だからこそ閉塞的な時代はワルを求める…今の常識を壊し新しい時代を拓く創造主を。

悪道とは…それは常識を知りなおかつ常識を超えた生き方ができ、元気や希望をみんなに
見せることのできる道だと私は思います。

あなたにとってワル(魅力的な人)とはどんな人ですか?

参:



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この記事へのコメント
私も含めて、“よい人”は、寛容さに乏しいような気がします。
他人を非難してばかりです。

私のイメージするワルは、
強い意志を持ち、自ら道を引き拓いていく、孤高の人。
Posted by 空凛 at 2006年12月06日 12:43
僕は良い人間になろうとして誰かれに盲目的に自己犠牲で献身することが最上だと考えていた結果として、裏切られたりしたときに憎悪の塊になった記憶があります。
後で考えてみれば、独りよがりで優しさを押し付けていただけだったのです…。
いい人とどうでもいい人の差はそんな優しさが他人に対する寛容さであるかどうかのような気がします。
孤独を楽しんでしまえるくらいになれば、ワルになれますかね?
Posted by ayanpa at 2006年12月07日 00:07
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